しがみつかない生き方

読みました。勝間さんのことはちょっとしか触れられていないのですね。もっと過激な内容かと思ってました。
がんばらなきゃやっていけませんが、がんばりすぎるのも、大変ですね。

公的サービスに頼らなくても、どうにもならなくなった人をどうにかするというゆるやかな助け合いのシステムが、かつての社会には存在していた。

ビジネスとして「恋愛」というテーマを扱っているのだ、ということを忘れてはならない。もし、「介護」の問題を扱ったほうが小説や雑誌がより売れるならば、作り手はそうするに違いない。「恋愛を扱った本やドラマばかりだから、やっぱり恋愛が世の中で一番大事なんだ」と思うのは、早急にすぎる。

「アメリカかぶれ」とは、文化やライフスタイルへのあこがれではなく、その熾烈な競争システムへの傾倒である。

この10年のあいだに何が起こったのか。「人間の狭量化が進んだ」
人が「自分以外の人」のことを想像する力を持たなくなった。

生まれた意味や目的なんて、あまりはっきりしていないほうが幸せなのだ。

親がいくら愛情深くても、すばらしい教師に恵まれても、本人が勉強や仕事でがんばっても、総合失調症などの心の病気が発病するときはする。
いくら無農薬野菜中心のヘルシーな食生活を続け、運動をして、理想的な体重を保っていても、病気になるときはなる。
交通事故や災害にしても、本人の注意で防げる範囲には限界がある。

「誰からも依頼がない」といった時、自信を喪失したり、自暴自棄になったりせずに、静かに孤独や絶望に「耐える力」が必要。

一歩間違えば失敗する、今うまくいっているのは運がよかったから、と紛れもない事実を認識すること。

マスコミに登場する成功者の人生を、すべての人が歩む必要があるのか。成功者はすばらしく、悩みなき生活を送っているのだろうか。
人生には最高もなければ、どうしようもない最悪もなく、「そこそこでいろいろな人生」があるだけではないか。