日本の大問題が面白いほど解ける本

読みました。

日本の大問題が面白いほど解ける本 シンプル・ロジカルに考える (光文社新書)

日本の大問題が面白いほど解ける本 シンプル・ロジカルに考える (光文社新書)

自分自身が経済や社会問題について全然分かってないなぁと反省した一冊。
もっと自分の頭でしっかり考えられるようになりたい。

公共事業
公共投資も企業の投資と同じで、基本的には投下するお金(コスト)とそれに見合った便益(ベネフィット)が得られるかどうかという問題。投下したお金より便益が大きければ、その事業は行う意味があると判断できる。
倫理的な側面からではなく、数値や世界標準で議論する。
投下した資本のうち、事業の撤退や縮小を行っても回収できない費用のことをサンク・コストという。

公共事業は国がやるものではなく、地域のことは地域でやる、これは今や世界標準。住民ニーズの多様化や環境重視の視点が大きく影響している。

政権交代
政権交代とは、まさに予算の組み替えにほかならない。
いまや先進国では、産業政策というのはほどんど行われていない。当然のこと。政府が特定の産業に肩入れをすることは明らかな不公平。予算配分はあくまで公正中立にし、産業界のことは市場のメカニズムに任せる、というのが先進国の常識。

●円安円高
円安が良くて円高は悪いといった価値判断は持たない。円安にも円高にもプラスの面とマイナスの面がある。あるのはそれぞれの国の経済の体質や現状の問題で、普遍的な価値判断はありえない。

●BS
バランスシートの考え方はとても役に立つ。それを知っているかないなかで社会人になって雲泥の差がでる。
BSの右側を見れば、どこからお金がきたのかが分かる。左側を見れば、それをどのように使ったのかが分かる。

社会保障制度
よくスウェーデンの例が引き合いに出されるが、この国の人口は1,000万人弱の規模。そもそも地方分権はテーマにならない。分権というのは、5,000万人以上になった場合にやらざるをえなくなるもの。