甲子園最高勝率
読みました。
甲子園最高勝率―PL学園・中村流超エリート育成論 (ベースボール・マガジン社新書)
- 作者: 中村順司
- 出版社/メーカー: ベースボールマガジン社
- 発売日: 2010/07
- メディア: 新書
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リアルタイムでKKコンビ、桑田、清原の活躍を見て育った私としては、彼らの栄光の裏舞台を知ることのできた貴重な一冊でした。中村監督の指導者として、技術屋としての理論も、野球以外のどの分野にも通じる素晴らしい内容で参考になります。
●私は技術屋。
・人間には、理にかなった動きがある。
基本を徹底し、それをくどいほど教え、動きにムダをなくせば、
上に行っても通じるという考え方。
●指導者として
・選手たちの力をどうやって出させるか。
・指導者の役割は、その目標を与えること。
・ときに自分で手本を見せることも必要だが、雰囲気を作っていくのも一つの方法。
・高校で野球で疲れさせずに、余力を残して卒業させること。
・選択肢を与え、それを決断するのは選手。
・私が重視したことの一つは、公平性。
・チームづくりの一つの要諦と考えるのが、上級生重視。
・チーム内競争も、強くなるための大きな柱。
・日誌の提出が習慣。
・名監督はたくさんいても監督と対戦するわけではない。
・勝った時は選手のおかげ、負けたときは監督の責任。
・選手によって、成長するピークはバラバラ。
・体力や体格の優位性だけでは、いつかは壁に当たる。
・心と体が健康な選手がプロで大成する。
●PLの練習とは
・1年365日のうち、練習をしない日が1ヶ月、というのが私の考え方。
本番でアガってしまわないためには、日常から緊張して練習しておく。
・PLの練習というのは、特別なことは何もない。シンプル。
全体練習終了後の自主練習が、より大きな比重を持つ。
自主練習では、必ず上級生と1年生でペアを組ませる。
・PLは、極端に練習試合が少なかった。公式戦が終わってからは毎日が紅白戦。
相手が控えのピッチャーでも、ほかの強豪でも十分エース級のヤツと対戦する。
・チームワークとは、ふだんの仲の良さと決してイコールではない。
●桑田さんのエピソード
・高校時代の桑田の信念。
インコースは投げない、外角低めにこだわる。
ストレートとカーブしか投げない。
プロを目指す以上、高校生を相手に、まっすぐとカーブだけて抑えられなくてどうする。
もし、桑田が高校時代から多彩な変化球を投げ分け、内角も鋭くえぐっていたら、
とんでもない記録を残していたでしょう。