5年後の日本と世界

読みました。

5年後の日本と世界

5年後の日本と世界

今日の日本の追い込まれた状況がよく分かる一冊です。
起死回生の策はあるのでしょうか。
きたるべき2015年、日本が世界がどうなっているか、個人的にはタイムリーな内容の本でした。

●グローバルな経済の新展開、日本はどうなる
・政治と経済の負の連鎖
・日本「出国」「売国」の現実味。
日本企業の、海外出国が加速する。
・ユーロは不安定になる。
・2025年、中国のGDPは日本の4倍になる。
日本は単なるその周辺国となるのか。

●5年後の日本経済、日本固有の深刻なテーマ
・日本は「新興衰退国」の道を歩むことになるのか。
国際経済社会における、存在感の喪失、埋没。
もしくは、「挑戦持続国」として存在感をアピールできるのか。
社会保障制度が崩壊する。
ポスト団塊ジュニアは形成されていない。

●米国の世紀の終わり、その後の経済の体制、国際社会への関与の根底
・2012年オバマが再選を果たせるか。
・世界秩序に対する米国の関与能力の低下。

新興国が世界秩序を変革する、新たな世界経済の担い手と日本の立ち位置
・日本企業が新興国でビジネスを成功させるカギは何か。
単に低価格の製品を投入するという簡単な問題ではない。
いかにすれば、新興国の様々な制約要因の中でスマートな利益を上げる
ビジネスモデルを構築できるかという問題。
・高機能、高性能の製品をシンプル化し、低価格の製品を作ればいい、は間違い。
新興国では、自由な企業活動をするのは無理だ、という想定に立った上での
企業活動の組み立てが求められる。
・民主主義を貫くインドの成長力は中国をも越える。
・中国、インドにはない、ブラジルの優位性。

●地球環境問題のゆくえ、全体の持続的発展は可能か
・CO2 25%削減、日本企業は海外での生産を拡大させる。

●新たなるグローバル・ガバナンス
・「無極」時代をむかえる国際枠組み。
・「脱石油」によって中東産油国はどう変わるか。
サウジアラビアが、どのような投資をし、どのような準備を用意しているか。