アイデアの接着剤
読みました。
- 作者: 水野学
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2010/10/07
- メディア: 単行本
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具体的な発想法が書かれているわけではありませんが、彼の考え方がよく分かる一冊です。
異質なもの、人を組み合わせることができる自分であること。
センスはいらない、圧倒的な知識の量を持つこと。
ある意味、厳しい、難しいアプローチ。そう簡単には身につけられないと思いました。
〜〜
●アイデアとは
・アイデアは生み出すものではなく、「アイデアのかけら」という宝探し。
・意外なかけらとかけらの組み合わせから、思いがけないアイデアが生まれる。
・上質な「アイデアの接着剤」があれば、どんな異質な素材でも、くっつけられる。
●デザインとは
・デザインとは、個人の感性の表現のことではない。
・51%の主観と49%の客観のバランス。
・デザインは主観から生まれても、客観性でしっかりと抑える。
●デッサン
・デッサンとは絵を描くことが目的ではなく、観察力と客観性を向上させる訓練。
描き終えて、みんなの絵と並んだ時に、客観性を持てる。
「俺っていい仕事している」と思ったとたん、その仕事は直せない。
●仕事の仕方
・パソコンを使って作業する仕事は一日3時間。
・残る5時間は、
考える時間、一番大切な要素は何か、どの順番で作業するか、頭にあることを形に。
できたものを検証する時間、主観と客観。
切り替える時間、主観と客観のザッピング。散歩に行く、遊びに行く。
●目的地と通過点を決める
・目的を理解する。
・目的地にいる人を意識する。
・目的地にいる人をさらに具体化する。
●アイデア出し
・300案は出す。
・体育会系のノリで、どんどん出す。人海戦術。
効率よくバリエーションを増やすため。
・数が多ければ、新しい発見がある。ボツの案がたくさんあるからこそ、
絞り込んだ一案のクオリティが上がる。
・アートディレクターの仕事は一案に絞り込むこと。
揺るぎない幹、コンセプトを決断する。
●完成度
・アイデアより、完成度を優先させる。
・最後まで手を抜かずに仕上げる、という練習。
・限られた時間とお金の中で、すごいものを生むのは難しいこと。
●マーケティング
・マーケティングでいいものが作れるなら、世の中はとっくにいいものだらけ。
・マーケティングは自分の仮説の説得材料として使うもの。
・大切なのは、マーケティングが必要ないくらい、しっかりと仮説を立てること。
●商品力
・商品力=本体+コンセプト+ブランド力
・「シズル」の演出、アートディレクターの仕事。
・ヒット商品=商品力+シズルの演出×時代性