イシューからはじめよ
読みました、何度も読み返しました。
- 作者: 安宅和人
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2010/11/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ロジカルシンキングやライフハックなど、一時期流行ったことがありますが、そうした小手先の手法の話でありません。
自分で考える、自分にしか出せない答えを出す、そのための道しるべになるような本でした。
●基本スタンス
・最終的に伝えるべきメッセージ(イシューの仮説が証明されたもの)を考えた時、
自分ならどういう分析結果があれば納得できるか、
そして相手を納得させられるか、を考える。
・そこから想定されるものをストーリーラインに沿って前倒しでつくる。
●イシューとは何か
・知的生産活動の目的地。
・「何に答えを出すべきなのか」についてブレることなく活動に取り組むことがカギ。
・イシューを知り、それについて考えることでプロジェクトの立ち上がりは圧倒的に速くなる。
・一般常識を捨てること。
・問題を解くより、問題を見極める。
・答えを出せる範囲でもっともインパクトのある問い。
・今、本当に答えを出すべき問題であり、かつ答えを出せる問題。
●「考える」と「悩む」の違い
・悩む =答えが出ない、という前提のもとに、考えるフリをすること。
・考える=答えが出る、という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること。
●生産性を上げるには
・アウトプットとは、意味のある仕事、バリューのある仕事。
・プロフェッショナルとは、特別に訓練された技能をもつだけでなく、それをベースに顧客から対価をもらいつつ、意味のあるアウトプットを提供する人。
・正しい問題に集中し、正しい訓練が成長に向けたカギ。
●問題に立ち向かう前に
・自分の頭でものを考える。
・何事も受け身にならず、自分の目で確かめたことをもとに世界観を作る。
・一次情報を死守せよ。
現場で情報に接するときに、どこまで深みのある情報をつかむことができるか、あなたのベースにある力そのもの。
●仮説
・「ストーリーライン」「絵コンテ」は、検討がすすむにつれて、新しい気づきや洞察が得られる度に、どんどん書き換え磨いていく。
・検討テーマを分解する「型」は存在するが、強力なのは「自分の視点を加えた型」をつくること。新しいテーマに取り組むたびに、過去の事例を集め共通項を眺めつつ、自分の気になる視点を加えて、自分らしい型を作りたい。
・ストーリーラインづくりは、脚本やネーム作成に近いプロセス。新しいものを生み出す過程では七転八倒するが、圧倒的な生産性を目指すならここで知恵を絞り抜く。
●フレームワーク
・万能なツールはない。本末転倒になりがち。
・カナヅチを持っていればすべてのものがクギに見える、という状況になりがち。
・上記の状況になるくらいならフレームワークは知らないほうがいい。
●分析とは
・分析とは比較、すなわち比べること
・どのような軸でどのような値をどのように比較するか
・分析では、適切な「比較の軸」がカギとなる。