日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門

読みました。

日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません

日本人がグローバル資本主義を生き抜くための経済学入門 もう代案はありません

藤沢さんの著書、ブログは最高に面白いですね。今回も日本における不都合な真実が次々と明らかにしてくださっています。
メディアや周りに流されるのではなく、もっと自分で物事を考え、判断できる人間にならなくてはと強く思います。

●年金
・今の年金はネズミ講。負けの決まったギャンブル。
 負ける人は決まっている、40歳以下の人、しかも大幅なボロ負けが確定している。
 勝ち組とは、高齢者と官僚、金融機関。

●自由な競争市場
・資本や労働力などの国民の資源を、
 国民全体をより豊かにするために最適配分、
 実行してくれるスーパーコンピューター。

●格差
・市場原理が働かないから引き起こされている。
・日本の労働市場では同一労働同一賃金が実現できていない。
・正社員が法律で保護されているため、ダメ社員をクビにできない。
・そのしわ寄せが派遣社員非正規労働者、採用減の学生に押しつけられる。
・日本では、忙しすぎて死にそうな正社員、
 貧しくて死にそうな失業者に二分される。

●整理解雇の4要件
1.経営上の必要性がある
2.解雇を避けるために努力をした
3.人選が妥当である
4.従業員に十分に説明している
・おまけに出世を諦めて、会社が解雇できないことを大いに活用する
 仕事をしない正社員が増える。
・解雇規制とは、新卒の学生に一番不利な仕組み。

●失業というプロセス
・失業も倒産も悪いことではない、新しい産業が生まれ、
 人々が豊かになっていく過程で生じる必然。
・これがないと社会の既得権益が作られ、政治と結びつき、経済の成長を阻む。
・ばらまきとは、古い生産性の低い既得権益層を温存して、
 新しい高成長分野の芽をつみ取ること。
既得権益層が発展を妨げる要因。

●真のグローバル化
・ヒト、モノ、カネが完全にグローバル化する世界。
・経済的な国境がなくなること。
・一物一価の法則、同一労働同一賃金
・グローバリゼーションの流れにうまく乗って生き抜くしか道はない。
・世界から孤立することは自殺行為。
・最貧国が貧しいままなのは、行政や司法が腐敗しているから。
市場経済とは、しっかりとした法治国家でないと機能しない。
・社長の仕事は、マーケケットを冷静に読み、儲かるビジネスモデルを構築すること。
・企業が従業員にビジョンを示す最高の方法は、報酬と人事。
 ビジョンを実現できる従業員に高い報酬を払い、高い地位を与えること。

●日本がとるべき政策
成長戦略がないのが一番の成長戦略
・税制を抜本改革してがんばる人に報いる。
・税金は消費税(付加価値税)を中心にする。
所得税法人税もフラット10%。
・年金は精算して一度廃止する。
・解雇自由化で労働市場を効率的にする。
・日本には株主資本主義こそが必要。
・関税ゼロ、農業補助金ゼロ、農業の完全自由化。
道州制にして、日本にシンガポールをたくさん作る。
教育バウチャー制度の導入で学校に競争原理を導入する。
・移民政策は大学と企業の2つの入口を要にする。
・自由市場経済を尊重する小さな政府。