マーケティングを学ぶ

読みました。

マーケティングを学ぶ (ちくま新書)

マーケティングを学ぶ (ちくま新書)

会社の講演会にきていただいた講師の方から教えていただいた本。石井淳蔵さん、業界では大変著名な方なのでしょう、本書は入門編とあって大変分かりやすく読みやすく書かれています。文中にでてくる図解が大変ためになります。新書でこの内容で、とてもオトクな一冊でした。

●マーケティングが重要視される背景
・日本経済が成熟期、供給過剰時期に入ったこと。
 モノが売れなくなる。収益性が低下する。
・業界の壁を乗り越えることができるか。
 業界の栄枯盛衰、さおのライフサイクルを越え出せるか、
 生き残ることができるか。

●過剰品質のメカニズム
・現代は過剰供給、過剰品質の時代。
・技術が生活者の期待を越えるものとなる。
 その技術を生活者が使いこなすことができない。

●マーケティング・カンパニーの隆盛
・経営はモノづくりから、生活者向けサービスへ。
・現代の事業ミッションは、生活者のより良き生活の実現。
・ハードパワー(機能、効能、性能)の時代から、
 ソフトパワー(経験、意味、価値)の時代への転換。
・消費者ではなく、生活者。人の生活に企業経営の焦点を移すこと。

●価値の提供に必要なSTP
・Segmentation
 Targeting
 Positioning
・市場を細分化し、ターゲットを決め、ポジションを決める。
・顧客を絞る→顧客の価値を掴む→その価値を提供する方法を考える

●営業プロセスをマネジメントする
(住宅メーカー)
・顧客の発見、契約締結、アフターフォロー
 1.モデルハウス
 2.データベース
 3.工房
 4.カスタマーズセンター

・プロセスマネジメントのコツ
 1.お客さんの購買ステップにす違って営業ステップを対応させる
 2.営業のミッション(基本の役割)を明確化
  「営業の課題は、お客さんの問題解決である」
 3.マネージャーの仕事を明瞭にする
   自分に与えられたヒト・モノ・カネ資源を有効活用する

・プロセス分解の効能
 1.人に営業のやり方を一つずつ教えられる
   一つのステップの仕事なら簡単にできると思える
 2.ステップに分けることで、どの部分が一番大事なステップかが分かる
   重要性の低いものをアウトソーシングできる
 3.担当者が柔軟に対応できる。
   仕事のムリ、ムダ、ムラがなくなる。
   顧客満足度も向上する。

・どこに問題があるか、どんな手を打てばよいかが、すぐに見える
・マネジメントとは、将来起こりうることを予期して、備えること。