いま、生きる力
読みました。
- 作者: 岡本敏子
- 出版社/メーカー: 青春出版社
- 発売日: 2005/09/01
- メディア: 文庫
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芸術家 岡本太郎の秘書として長きにわたって彼を支え、共に人生を歩み、夫婦でなくともそれ以上の信頼を築いた岡本敏子さんの著書。
岡本太郎という一人の人間を見つめ続け、その激しい生き様を記した一冊です。絵画同様に魂の震える本でした。
●なぜ創るのか?
・創らなければ、あまりに退屈だから。
生きているという気がしないから、創るんだ。
●芸術の三原則
・うまくあってはいけない
・きれいであってはいけない
・ここちよくあってはならない
●自分らしさ
・自分らしくなんてヒマ人の寝言
・今、自分がやらなければならないことは何か?
本当は何をやりたいのかを、ごまかさずに見つめること。
●芸術とは
・芸術は宗教に似ている。それは癒しではない。
苦しみを突きつけるもの。
信仰を持ったものこそ悩む。辛い、不条理。
その深淵を跳び越すことが信仰なのだ。
・何が幸せだ。世の中では至るところで血を流して闘っている。
憎しみ、紛争、内戦、対立、不幸は至るところにある。
人間であることは、その痛みを感じること。
悩み、痛みを心の底に抱いて、その上で笑うんだ。
笑うこと、辛さ、痛みを吹き飛ばす、エネルギーの噴出。
●特別な存在ではない
・岡本太郎は決して特別な人ではなかった。
・ただ、決意したのだ。その決意を貫いた。
だから強かったのだ。
●仕事とは
・仕事は何かを達成するためにやるもの。
その過程は苦役。無ければ無いほうがいい。
だから機械やシステムに代行させ、最短距離で結果を得ようとする。
●遊びとは
・遊びとは、その過程が目的。
やっているときが面白い。
何かを達成して終わるものではない。
・仕事を遊びのようにやってみればどうか。
自然と戯れ、宇宙の循環といのちの交流としながら、その恵みを頂く。
凄い遊び。
●生きるとは
・生きるということは遊びなのだ、
いかに真剣に、悔いなく遊ぶかだ、
と覚悟を決めてやる。
・遊ぶのは、組織でも会社でもなく、自分。
だから自由なのだ。
●リーダーシップ
・男の人は凄い。
いざという時、決断を下し、自分だけではなく、庇護すべき弱いものを
引っ張ってゆける。
・リーダーシップという言葉は何かうさん臭くて嫌だが、
戦場での統率力というものが男には備わっているのではないか。
・闘いに行く男には女性の聖なる力がいる。
男には必ず守ってくれる女がついている。
・男は変に気負わずに、信頼する女に身を預けてほしい。
それがどんなに人生を豊かにするか。
・男と女は支え合って生きる、本当にそう言い切れるパートナーを
持ちえた人は、人生の勝者だ、何でもできる。