ゲームストーミング
ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム
- 作者: Dave Gray,Sunni Brown,James Macanufo,野村恭彦(監訳),武舎広幸,武舎るみ
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2011/08/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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浅野智先生のブログ「情報デザイン研究室」の中で、アギレルゴコンサルティングの川口さん「ユーザーストーリーマッピング」のプレゼンの記事があり、そこで紹介されていた本です。
アイデア出し、アイデアワークショップで大活躍しそうな内容満載です、これはスゴイ本だ。
特に創造的な仕事とは何か!そのプロセスはどういうものであるか、という前半くだりが秀逸、まさに目からウロコ、付箋貼りまくりでした。
後半はアイデア創出の技法87のゲームが紹介されています、HCDなどでお馴染みの手法もありました。
2011年の最後の最後にスゴイ本に出会いました、浅野先生、ありがとうございました。
●ゲームストーミングとは
・作業の進行状況に従って方法を変えつつ、
複数の部品を組み立てるためのツールキット。
●創造的な仕事は、ゲームである
・あなたの仕事は、創造的か?
・世の中の多くの人が、経営の仕事とは現場の業務プロセスを管理することと考えている。
・分業や管理は、一人ひとりの持つ感性、直感、創造性という資源を全く活用しないため、新たな問題への対処が弱く、成長スピードも遅い。
・創造的な組織のリーダーは、プロセス管理を自分の仕事とは考えない。
ゴールが決まっている単純極まりない仕事なんてあるのだろうか?
顧客ニーズは刻一刻と変わり、技術は常に進歩している。
商品やサービスをグローバル化して共同でつくることは当たり前、
「ゴールを自ら設定すること」が最重要な仕事になる。
●創造的な仕事のプロセス
・製造業では、いつも変わらない結果、反復可能で予測可能な結果を目指し、
作業を管理すること、明快で曖昧さのないゴールが求められる。
・知的労働では、創造性を求めて仕事を管理する。
予測可能ではなく、画期的なアイデアを求める。
過去の改善ではなく、何か新しいものを生み出すこと。
・創造性を求めるなら、ゴールを前もって正確に定めることは不可能。
・プロジェクトは、直感、仮定、推量をもとに進めていく。
・ゴールを設定することは必要だが、アイデアを試し、いろいろなことが
分かってくるにつれて、ゴールは変わる。
●ゴールに必要なもの
・ゴールには曖昧さが必要。情熱的、感覚的、斬新的であること。
・情熱的
チームの創造的なプロジェクトに弾みをつけるのが、情熱とエネルギー。
・感覚的
ゴールが具体的になるほど、メンバーで共有しやすい。
スケッチ、ラフ、模型。
形、視覚的に表現すること、ゴールがもたらす効果を表すこと。
・斬新的
曖昧なゴールは、時間とともに変わる。
曖昧とは「何が分からないか」が分かっていない。
チームが学ぶにつれてゴールが変化する。
時折、立ち止まり見直すこと。
●ゲームとは
・どのようなゲームも「世界」を構築する。
ゲームの世界は、想像→構築→開幕→探索→閉幕という段階を踏む。
●世界の想像
・実現可能な世界を想像する。
・アイデアや可能性を探索する一時的な空間。
●世界の構築
・境界、ルール、道具。法と物体の定義。
●世界の開幕
・プレイヤーの同意。
・ゲームの理解。
●世界の探索
・ゴールは人を探索へと駆り立てる原動力。
・プレイヤーは、その世界の制約のもとでゴールを実現しようと努める。
・ゴール到達のため、道具、アイデア、さまざまな戦略を試し、
ゲームの進行とともに変化する状況に適応する。
●世界の閉幕
・ゲームのゴールが実現するとゲームは終わり。
・ゴールはゲームの真の目的ではなく、ゲーム空間を閉じるための目印。
ゲームの主眼は、プレイそのもの、
プレイ間に行われる想像上の空間の探索、
そこから得られる洞察。
●ゲームストーミング 10のポイント
1.開幕と閉幕
2.発火(問いかけ・穴埋め=ベクトル)
3.道具
4.結節点作り
5.意味空間
6.スケッチとモデル作り
7.無作為性、逆転、再構成
8.即興
9.選択
10.新しいことに挑戦する
●ゲームの主要スキル
・問いかけ
・道具と意味空間を作り出す
・視覚言語を活用する
●ゲームストーミング 87の技法
http://marlin-arms.com/support/games/game-index.html