戦略プロフェッショナル

読みました。

三枝匡さんの著書。企業戦略がテーマため難しそうに思えますが、小説仕立てでグイグイと読ませます。
マーケティングにおける3大要素、セグメンテーション、ポジショニング、ターゲティングがしっかりと解説されており、大変ためになった一冊です。

●企業経営における日米の差
・プロフェッショナリズムの有無
・プロフェッショナルの育成に遅れをとった日本、素人集団のまま。
・米国企業では、エリート社員とそうでない者の落差が大きい。組織の下にいくほど、戦略の意味づけは薄くなる。
・プロとは、社会の中における「個人の突出」。
・プロだけがプロを育てることができる。

●戦略理論を使わない日本企業
・映画のような善玉、悪玉という明快な割り切り方が合わない。
・金のなる木、負け犬、と想像するだけで気持ちが萎える。
・あっち顔を立て、こちらの顔を立てと、グルグルめぐる。

●企業戦略とは
・現実を単純化して、問題の核心に迫ること。
・最も重要な経営資源の一つは、経営トップの時間。
・会社全体から見て、何が大切か、仕事の優先順位。

●競合とのポジショニング
1.プロダクトライフサイクル
2.事業の成長ルート

●成果を出すマーケティング戦略
・営業マンのこれまでの常識や習性に逆らう内容を持っていること。
・個々の営業マンが思いつかないこと。
・戦略的に重要な顧客から順番に攻めていくこと。
・敵は誰なのか、その本陣はどこなのか。

●市場のセグメンテーション
・企業戦略において一番創造性を求められるもの。
・新しいセグメンテーションを作り出す企業が勝つ。
・ただ市場を分割することではない。
・セグメントする基準は、戦略目的に完璧に合致していること。
・客になってくれそうな人々がどこにいるか、いないか。
・営業マンが近づいていいところ、ダメなところ。
・セグメンテーションの作業をさせれば、顧客の心をどの程度つかんでいるかが分かる。
・セグメンテーションは、トップの仕事。
・重要な戦略決定のプロセスそのもの。
・セグメンテーションを成功させるためには、その実行後をしつこくフォローすること。

●効果的なセグメンテーションの3条件
1.測定可能である
2.到達可能である
3.十分な規模

●今日の一枚+一枚