キャリアショック

読みました。

先日読んだ「スローキャリア」に続いて高橋俊介さんの著書。
高橋さんのキャリア論は面白い。スローキャリアと合わせて読むと、理解がとても深まりました。

●キャリアショックとは
・自分が描いてきたキャリアの将来像が、予期しない環境変化や状況変化により、短期間のうちに崩壊してしまうこと
・現代を生きるすべてのビジネスパーソンがそのリスクを背負っている
・ある日突然、自分のキャリアが陳腐化してしまう
・ある日突然、会社が買収される。マネジメントが変わる。自分のやってきたことが否定される。信じてきたものが否定される
・今後、一生同じ仕事を続け、習熟させ、一つのキャリアを全うすることはできない時代
・自分で自分の人生を切り開く方法論が必要
・アメリカのビジネスパーソンは一生のうち、ジョブチェンジを9〜12回、キャリアチェンジは3〜5回する
 (ジョブチェンジは転職、キャリアチェンジはキャリアの大変化)
・スキルとは蓄積するものではなく、更新するもの
・キャリアショックの背景は、自らのキャリアの陳腐化と、企業でのキャリア将来像の崩壊

●自分にとって好ましい形で偶然を必然化する5つの行動/思考パターン
1. 好奇心 Curiosity
2. こだわり Persistence
3. 柔軟性 Flexibility
4. 楽観性 Optimism
5. リスクをとる Risk Taking

●人に値段はつかない
・あなたの値段があるのではない
・あなたが提供する知恵や労働力に対してつくもの
・資格の価値はどんどん薄れている、資格の価値は需給関係で決まるもの
・増える企業の資格不問採用、学校名不問採用
・資格が持つ意味合いがあるとすれば、資格を取るという行動に自分を投じたこと

●キャリアには勝ち組も負組もない
・あるのは幸福のキャリアと不幸のキャリア
・その価値観は、社会が与えてくれるものではなく、自分自身の思い方
・自分を幸せにできるのは自分しかいない
・幸せの源泉は、あなたの動機と仕事のマッチングの高さ
・職場における上司と部下のマッチング、自己管理と外的管理の2つの動機
・自己管理:独立心が強く、独自の目標を掲げ、自分で自分の仕事を組み立てる
・外的管理:外部からの規則や枠組み、手順を重視する。自分の部下の行動も細かくルールで管理する
・上司と部下の組み合わせで最悪のパターンは、外的管理の強い上司と自己管理の強い部下
・自分のキャリアは自分でつくる。その時、動機が原点となる。自分の動機を知り、動機とマッチングするキャリアを切り開く
・人は自分が一番得意なものを仕事にするべきではない。2番目に得意なことを仕事にすべき。そうすれば自分の一番解くなことが、その職種の中で差別性、希少性になるから

●キャリアを切り開く3つのアプローチ
1. スキル
2. コンピテンシー
・年をとるほどに、新しいコンピテンシーを身につけるのは困難
・自分の仕事において What をつくることができない人は、キャリアも自分でつくることができない、人生もデザインできない
3. パーソナリティ
・あなたがどのようなことにモチベーションを感じるかという動機の部分
・パーソナリティー、動機を変えることは困難

●キャリアを自ら切り開く人の行動パターン
1. 仕事を膨らませる
2. 布石を打つ
・社内人脈をつくる
・社外人脈をつくる
・論文を発表する
・上司との関係づくり
・目標を公言する
3. キャリアを進める
・周辺から本丸に進む
・ビジネスリーダーを目指すなら本流より傍流
・スキルを一気呵成につける
・人材輩出企業はキャリアアップのテコになる
4. キャリアを振る
・キッカケは気づきと切迫感
・キャリアチェンジが隠れたポテンシャルを引き出す
・キャリアチェンジのための海外留学
・計画的なキャリアチェンジはありえない

●キャリアを自ら切り開く人の発想パターン
1. 差別性・希少性
2. 異質経験
3. 今後の動向に賭ける
4. 好きなようにできる
5. 私的自己意識(自分はこうありたい)
6. 直感
7. 職業倫理

●あなたが明日からとるべき5つのアクション
1. 自分の値段ではなく、自分の動機を知る
2. 動向を読み、賭けるべき流れを選ぶ
3. 自分のビジョンとバリューを掲げる
4. 価値ある What を構築するコンピテンシーの強化
5. キャリアリスクを減らし、キャリア機会を広げる

●今日の一枚