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コトラーのイノベーション・マーケティング

読みました。

コトラーのイノベーション・マーケティング

コトラーのイノベーション・マーケティング

イノベーションを成功させるために必要な条件を示した一冊。
従来からある優れたイノベーション手法を山盛りに紹介しつつ、役割に基づくA-Fモデルを新たに提唱されています。
専門家や異業種、役割を持つなど、複数人との協業のアプローチは最近読む本にはみんな出てきますね…
手法についてもブルーオーシャン戦略、ラテラルマーケティング、各種発想法、エスノグラフィ、と全部入りなのでこの本一冊ですべてを語れるわけでもなく…
難しい時代ですね。

イノベーション・マーケティングとは
・実効性が高く創意あふれるイノベーション・マネジメントをつくる「A-Fモデル」を示すこと。
・組織をイノベーティブにするためには、4つの分野に取り組む。椅子の4本足のようなもの、1本でも欠ければ倒れる。4つの分野は互いを補い、強化し合う。
1.イノベーションのための戦略的プランニング
2.イノベーション・プロセス A-Fモデル
3.イノベーション評価指標、報酬
4.創造的文化

●企業におけるイノベーションの阻害要因
1.イノベーションに対する誤解
 ・華々しい新製品のような大きな飛躍を伴うものばかりではない。
 ・緩やかで段階的なイノベーションも重要。
 ・また社内にイノベーティブな文化を育むこともイノベーション
  それができて初めて大きな飛躍が生まれる。
2.責任分担があいまい
 ・責任を負うのはどの部門か?研究開発?マーケティング?
 ・いまやオープン イノベーション(組織外の人材も加えた)の時代
3.イノベーションと創造性の混同
 ・創造的人材が足りないのではない、イノベーション責任者の不在。
 ・企業は、イノベーションをおろそかにし、創造性に投資しているだけ。
 ・革新的な機能の開発ではなく、創造性を高める技法の訓練に金を費やしている。
 ・必要なのは、明確な目標を設定し、資源とリスクを明らかにし、責任を割り当てること。
4.枠組の欠如
 ・イノベーションには、一般的な経営管理や運営の枠組は通用しない。
 ・経営陣がイノベーションを促すのに必要なツールを知らない。
5.コントロールの欠如
 ・イノベーション プロセスをコントロールできてない。
 ・P&Gではイノベーションを明確に定義し、コントロールしている。
6.連携不足
 ・情報の流れを生み出し、連携できる物理的空間をつくる。
 ・アイデア創出のプロセスにすべての部門を対等に加える。
 ・経営陣のコミットメント、十分な支援が必要。
7.顧客に十分な注意を払わない
 ・顧客に注意を払わなければ、イノベーションは導入できない。
 ・最新の調査方法を用いて、顧客を観察すること。

●組織にはなぜ、イノベーション・プロセスが必要か?
・安定と確実性はこの世には存在しない、変化は加速する一方。
・今、効果的なものも、たちまち効率性を失う。
・企業は、既存のルールや作業体制を維持しながら、イノベーションのプロセスを推進するという難しい課題を突きつけられている。
イノベーションの難しさは、この2つの矛盾する課題の折り合いをつけること。
・創造性に必要なのは、連続的思考ではなく、類推的思考。
・創造的思考は帰納的、無から有は生み出せない。
・創造性とは、すでに存在するものや考えを、これまでになかった新しい方法で結びつける能力。
イノベーションは直線的なプロセスではなく、後退と迂回を繰り返しながら前進するプロセス。

●A-Fモデル イノベーションのプロセスの役割
・Activators プロセスを開始する人
・Browsers 新しいアイデアの適用に役立つ情報を収集する人
・Creators 新しい解決策を探し求める人
・Developers 新しい物事を考案する人
・Executors 開発中のイノベーションを組織や市場に導入する人
・Facilitators イノベーション・プロセスの後押しをする人

イノベーションの枠組を決める
・創造の可能性は、範囲の広さよりも、適切な新しいアイデアを生み出すための手法やツール、プロセスに参加する人たちの資質で決まる。
イノベーションの範囲を限定する。イノベーションを導入する地理的市場、製品・サービスの種類
イノベーションレベルを限定する。
 レベル1:ビジネスモデル
 レベル2:プロセス
 レベル3:市場イノベーション
 レベル4:製品・サービス
イノベーションのフォーカスを定める
 1. イノベーション・プロセスの自由度
 2. コントロールの度合い
 3. 同時に実行するプロセスの数

イノベーションガイドライン
・新製品は最低限でも100万ドルの売上をあげること
・導入日から3年以内に黒字化すること
・社内の既存ブランドの下で導入しなくてはならない
イノベーションプロセスは18ヶ月を超えてはいけない

イノベーション・チェックリスト
・プロジェクトは本当に必要か?
・プロジェクトが完了したら、顧客にどのような便益を与えるか?
・プロジェクトは何らかの形で従業員、会社全体の役に立つか?
・プロジェクトの作業は、事業運営を阻害し、事業目標に影響をおよぼすことがないか?
・プロジェクトの最終目標は何か?どの程度、現実的か?
・全体の概算時間はどれくらいか?またどのようにして進捗を測るのか?
・プロジェクトは費用効率が高いか?費用便益上の強みは何か?

●創造力のある人材を増やすには
1. 既存の社員に創造技法を教え込む
2. 創造力の高い人材を新たに雇い入れる ex: サムスン
3. 創造的活動を他の組織に委託する ex: アウトソーシング IDEO

●今日の一枚