ビジネスモデルイノベーション
読みました。
ビジネスモデルイノベーション―知を価値に転換する賢慮の戦略論
- 作者: 野中郁次郎,徳岡晃一郎
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2012/08
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 2回
- この商品を含むブログ (2件) を見る
しかし、よくよく見ると複数の著者を各章ごとに割り振って書かれた本のため、全体の統一感や、つながりがないように思え、消化不良の残る内容でした。
読む前にあたり、注意事項があります。事前にSECIモデルについて知らないと肝心の部分が何のことかよく分かりません。また、この本でもデザイン思考が出てきますが、著者によって解釈が違いますし、このテーマで本が一冊以上書けちゃうものです、よって中途半端な内容です。さらにビジネスモデルジェネレーションやホワイトスペース戦略も出てきます、こちらも原本で読んでいないと内容を理解することはできません。
事例は、日産、IBM、ユニクロ、富士通といった企業が出てきますが、個人的にはこれが適切なのか疑問です。半分、宣伝?
●ビジネスモデルイノベーションとは
・暗黙知をベースに創造される高質な知をモノづくりに終わらせることなく、新たなやり方で価値に変える経営モデルに衣替えする手法
・事業創生モデル
・ビジョンを示す、全体の関係性を俯瞰する、それがビジネスモデル
・次代の世界観がビジョンであり、ビジョンを内包したストーリー
・現状の矛盾としがらみを解消していくプロセス
・市場の矛盾を解消していく知の創造プロセス
・未来探索、試行錯誤、共創が必要
●日本の経営力喪失の原因
1. 論理分析過多
2. 経営計画過多
3. コンプライアンス過多
●本質的な価値命題の再構築の3要素
1. 深層ニーズをタイムリーに捉える「ひらめき」
2. 気づきや出会いを形にしてく「ビジネス構想力」
3. 現場をドライブするリーダーが持つ「グローバルな知の交差点」
●事業創生モデルのリーダーは誰か?
・もはや既存組織の価値観を持った優秀な個人ではつとまらない
・辺境地出身のチェンジリーダー
・徒弟制度に磨かれた実践的リーダー
・社外の知を体現するプロ経営者
・機関型リーダーとしてのバイアウト・ファンド
・パートナー型リーダーとしての総合商社
・インフラ支援型リーダーとしてのIT企業
●ビジネスモデルとは
・誰に、どんな価値を提供するか
・その価値をどのように提供するか
・提供するにあたって必要な経営資源をいかなる誘因の下に集めるか
・提供した価値に対してどのような収益モデルで対価を得るか
・あるビジネスが、どのような顧客に対して、どのように価値を生み出し、どのように価値を提供し、どのように収益を上げるのかを表現するモデル
●ゴーン社長との対話
・ビジネスモデルイノベーションは、ビジョンと熱い思いが出会った時に起こる
・ビジネスモデルとは、豊かな関係性を構築すること
・将来の共通善を探求すること、持続可能なこと
・知識は記憶であり、経験は演繹につながる
・真のリーダーシップには、頭脳面と感情面が必要
・MBAは必要条件ですが、十分条件ではない
・十分条件には、感情面のリーダーシップ能力が重要
・危機への対応
1. アセス(状況評価)
2. プラン
3. エンパワー
4. トップのコミットメントと覚悟