大学教授という仕事

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大学教授という仕事 増補新版

大学教授という仕事 増補新版

私の弟はその手の、一般人からすると謎の仕事をしているので、大変勉強になった一冊。著者の杉原厚吉さん自らの経験をベースに「大学教授」という謎のベールに包まれた職業を分かりやすく解説くださっています。ストレスがなく、モーレツに忙しく楽しい職業だそう。

●大学教授の任務とは
・専門分野を持ち、その中で教育と研究を通じて学問の発展に貢献すること
・研究は、世界中でまだ誰もやっていないことに挑戦し、新しい知識、技術、思想などを創り出す活動
・まだ誰も足を踏み入れたことのない未知の世界に道をつくる作業
・教壇に立って講義をする、マンツーマンで学生を指導する
・研究者としてプロでなくてはならない、プロの証としての博士の学位
・研究者という人材の育成
・論文を書く
・入試問題の作成。大学が学生を選ぶことができる唯一の機会
・学会活動。研究交流、研究発表の場
・審査
・本を書く
・講演の依頼、専門知識の社会還元

●大学教授とは
・一国一城の主
・自由である
・自ら進むべき道を選択する
・各種の依頼が所属組織を通さず直接本人のところへくる
・多種多様な問い合わせが、見ず知らずの人から、世界中から届く
・外部との関わり合いはストレスがない
・気に入ったことだけを選択し引き受ければよい

●大学教授への経路のパターン
1. 学内昇級型
2. 大学、研究所経由型
3. 外国大学経由
4. 民間企業経験型
5. ポスドク経由型
6. 分野活躍型

●大学のポスト
・教授
・准教授
・講師
助教
・助手

●研究テーマとは
・研究テーマを探すのは、時間のとられる大変な作業
・研究テーマとして成り立つためには、それがまだ解決されていない課題でなくてはならない
・何が未解決かをよく調査し、常に最新の情報を持っていなくてはならない