リーダーの値打ち

読みました。

アルファブロガー(死語?)山本一郎さんの著書。リーダーシップについて、組織について熱く語られている一冊です。新書にもかかわらず硬派な内容でリーダー論を学ぶにはお値打ちな本となっています。

●組織におけるビジョンの役割
・ビジョンのない組織で働くことは、死刑囚と似ている
・いつか殺されてしまうことは分かっているが、それがいつかは分からない、その精神的ストレスと向き合う状態
・ビジョンのない組織は脆弱、その組織が存在し続けるためにだけにエネルギーが費やされる
・ビジョンとは、なぜその組織が存在するのか、その組織が活動した結果、どういう未来があり、どんな実益が構成員にあり、社会からどういった肯定的な評価が下されるのかが定義されていなければならない
・モチベーションを生産的に成果へ導くためのカギがビジョン
・そのビジョンを実現するための計画
・一方、ビジョンとはきれいごとの一種
・いくつもある行動の幅のうち、一定のものを捨てている
・到達目標に合致しないものは捨てる
・「全体の利益のために、貴方には死んでいただきたい」と言う精神的なタフさや、支持基盤があるかどうか

●トップの役割
・目的を設定し、そこに参画している人たちに対して、その目的の達成に参画してもらうこと
・まず自己の存在を見つめ、そこからどこへ向かっていくのかを規定し、歩き始めることから始まる
・自分と向き合い、弱点も希望もさらけ出して考えていくこと
・計画の実現の過程においては、構成員で分かち合うことで前に進んでいくもの、だからこそ組織にはリーダーが必要
・困難に組織が直面してもなお、前進する、実現していくのがリーダー

ピーターの法則
・組織はみな、ピラミッド状の階層構造
・有能な人はその階層の中を引き上げられ昇進していく
・ところが、実際の人間の能力は、個人個人で限界がある
・有能な人の出世は、いつかはあるレベルに達して止まる

●5年後の「こうでありたい自分」のために努力する
・5年後にこうでありたい自分を規定する
・そのためには来年これをしている状況を作ろうと考える
・その達成のために今月はこうしようという、月間の目標を立てて行動する
・一番まずいことは。漠然と頭の中で考え続けること
・まず「したいこと」「できること」を書き出す、お金、生活、人間関係、相続、恋人、伴侶、子どもの教育、健康など
・失敗も成功もプロセスがあり、我々はプロセスの中で生きている
・過去がどう変わってきているのか、日々の少しずつの変化の積み重ね
・常に我々が何者であり、何を考える存在なのかを突き詰めて考察していくこと