エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第2回目

山崎和彦先生とロフトワークスさん主催の「エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ(全3回)」の第2回目です。
前回はこちら。

エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第1回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130212

●前回からの復習、アイデアを発想する

  • エクスペリエンスマップからの気づきを見つける
  • リードユーザーの価値を探る
  • このユーザーにとっての、うれしいプロダクト&サービスを発想する

●アイデアを拡げる、クリエイティブジャンプする

  • イデア発想は「砂金採り」に似ている。手当たり次第掘っても砂金は見つからない。そもそも金のないところを掘っても意味がない。
  • まずは広範囲に掘る、目星をつける。砂金のありそうな場所を徐々に絞り込んでいく
  • 人は長年生きていると知恵がつき、知らず知らずのうちに自分のフレームワークで物事を考える、同じ場所をぐるぐる回る
  • 就職すると会社の、部署のフレームにハマってしまう、会社の価値観に染まってしまう
  • 何かを大きく変えようとするとそのフレームがジャマになる
  • 今回は「リフレーミング」という発想法にチャレンジ

(参考情報:山崎先生の授業から)

2012年度 千葉工業大学 情報デザイン演習3 11月 2012
http://cit2012johoudesignensyu3.blogspot.jp/2012_11_01_archive.html
「発想ブートキャンプ」7つの発想法

●リフレーミング

例:目覚まし時計(状況のリフレーミング

  • 朝起きるため(大音量、時間が絶対に遅れない、正確)
  • 気持ちのいい朝の目覚めのため(女性の声、気持ちの良い光、休日にゆっくり起きる)

例:電車が遅れる(意味のリフレーミング

  • 困った
  • 事故に合わなくてよかった

例:メガネ

  • (技術視点)軽くする、安くする、早く作る
  • (顧客視点)装着していることを感じさせない

参考図書:

アキッレ・カスティリオーニ自由の探求としてのデザイン

アキッレ・カスティリオーニ自由の探求としてのデザイン

●バリューシナリオを作る(2バージョン)

  • イデアを収束する
  • 構造化する、グルーピングする
  • 良さそうなアイデアを数個ピックアップする

(アイデアのピックアップ方法、質問の仕方)

    • 「アイデアについて、どう思う?」というのはユーザーは答えようがない
    • 「このアイデアはあったらうれしい?」「このアイデアの商品なら買う?」という聞き方にする
    • ユーザーの声は当てにならない
    • イデアを次々に振り分けていく
  • それらのアイデアをつなげてシナリオをつくる、ユーザーの価値を満たすシナリオを作成する
  • リードユーザーにとっての価値を考え、その人にとってうれしいと思われるシナリオを考える
  • シナリオを2つ作る。「ここまでできたらスゴイというシナリオ」と「うれしいシナリオ」
  • 今まで書いたポスイットを時間軸に沿って並べ替え、貼っていく
  • シナリオとは、キャラクターという対象ユーザー(リードユーザー)がいて、いつ、どこで、どういうアクティビティがあり、どのような価値につながっているのかを表す。ある時間軸に沿って、誰が、どうしていくのか


●ストーリーボードを作る

  • 模造紙に描き出す
  • シナリオを視覚化する、スケッチする
  • 「シーン」と「モノ」という2つの視点でスケッチを描きだす
  • どういう環境か。使っているデバイス、サービスはどのようなものか


●発表する

  • ストーリーボードを使って、ユーザーの価値を発表する

●第2回目まとめ

  • イデア発想において、短時間にたくさんのアイデアを出すことが難しく、また自分のフレームワークを外すということもできなかったのではと感じる。このステップはもう少し時間を確保して丁寧にやりたかったのが本音。クリエイティブ・ジャンプを経験してみたかった。
  • イデア収束において、メンバー間でのやりとりが非常に難しい。妙な遠慮が生じてしまうのか、あまり価値のないアイデアで話し合いに時間をとられたり、優先順位をつけられなかったりと、やや不完全燃焼。
  • 短時間のワークショップでは、十分な理解や納得を得られないまま、どんどん進んでしまうケースも出てきます。その中でも、自分のパフォーマンスがきちんと発揮できるよう事前準備と当日の気合いが必要だと思います…

●参考情報
下記のセミナーでは、より深く学ぶことでできそうです。

HCD-Net | 予告:2013年度HCD-Net教育セミナー「サービスデザイン方法論(全6回」
http://www.hcdnet.org/event/2013hcd-net6_1.php

●第1回目レポート、第3回目レポート

エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第1回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130212

エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第3回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130312