デザイン思考が世界を変える
読みました。
デザイン思考が世界を変える―イノベーションを導く新しい考え方 (ハヤカワ新書juice)
- 作者: ティムブラウン,Tim Brown,千葉敏生
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2010/04
- メディア: 単行本
- 購入: 14人 クリック: 248回
- この商品を含むブログ (59件) を見る
デザインを志す人であれば、これは読んでおくべき一冊かと思います。
●デザイン思考とは
今日では、デザインはデザイナーに任せておくには重要すぎる
イノベーションに対する新しいアプローチ
個人やチームが画期的なアイデアを生み出して、実行し、影響を与えられるアプローチ
思考プロセスとして上流工程に関わること
さまざまな可能性を探ること
デザイン思考は探求のプロセス
その本質は思考の「具体化」
デザイン思考を戦略的な意志決定が下される重役室へと移動させる必要がある
●21世紀のデザイナーの課題:
開発プロセスの初期にアイデアを生み出すこと
人と製品との関係の分析、人と人との関係の分析
重役会議で力を発揮すること
あらゆる問題をデザインの問題としてとらえる習慣を身につけること
デザイン手法そのものを変革しつづけること
●イノベーションの3つの空間、プロセス
1.着想 インスピレーション
ソリューションを探り出すプロセス、問題、機会
考えうるありとあらゆる情報源から洞察を収集する
2.発案 アイディエーション
アイデアを創造、構築、検証するプロセス
洞察をアイデアに置き換える
3.実現 インプレメンテーション
アイデアを市場へ導くプロセス
最善のアイデアから具体的で緻密な行動計画を生み出す
●成功するアイデアの3つの条件
1.技術的実現性 フィーザビリティ
遠くない将来、技術的に実現できるかどうか
2.経済的実現性 ヴァイアビリティ
持続可能なビジネスモデルの一部になるかどうか
3.有用性 デザイアラビリティ
人にとって合理的で役立つかどうか
●成功する3つのデザインプログラム
1.洞察 インサイト 物理的な理解
他者の生活から学び取る
2.観察 オブザベーション 認知的な理解
人々のしないことに目を向け、言わないことに耳を傾ける
3.共感 エンパシー 感情的な理解
他人の身になる
●21世紀のデザイン
消費者自身が必要なものをすべてデザインする
デザイナーが消費者とともに創る
消費者自身が創る
創造者と消費者のコラボレーションの度合いが増す
企業と個人の両方のレベルで境界があいまいになる
消費者、顧客、利用者といったステレオタイプな位置づけではなくなる
●デザイン思考 4つの心理状態
・収束的思考 解を導き出す、既存の選択肢からひとつを選ぶ
・発散的思考 選択肢を増やすこと、大胆で、独創的・破壊的で、心をつかむアイデア
・分析 複雑な問題を分解し、より詳しく理解する
・綜合 膨大な生の情報から価値あるパターンを抽出する