「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト

読みました。

「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)

「日本で最も人材を育成する会社」のテキスト (光文社新書)

今年の初めに読んだのですが、あまりにも本に付箋を貼りすぎて、まとめられなかった一冊。
酒井穣さんの「これからの思考の教科書」を読んだ流れで、再度読み直してみました。
会社で勉強会のようなものを企画することがあるのですが、積極的学習者 (10%)、消極的学習者 (60%)、学習拒否者 (30%)
というのは全く当てはまりますね。

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●企業における人材育成の目的
・企業における人材育成の目的は、企業理念の浸透にこそある。

●成長とは
・成長とは、ただ単に大きくなることではなく、「好ましい範囲内で大きくなること」
・成長とは、「できなかったことが、できるようになること」
・能力の成長には、適度な居心地の悪さが必要。

●人材の3つのタイプ
1.積極的学習者 (10%)
2.消極的学習者 (60%)
 彼らを積極的学習者に変えていくことが重要。
3.学習拒否者 (30%)
 彼らの可能性を最後まで信じてあげられるかどうか。

●リーダー教育
・リーダーに求められる行動を言語化する。
・言語化された個々の行動におけるロールモデルを意識的に選ぶ。
・そうした人の真似をする。

ビジネスパーソンに求められるスキル
・技術的スキル Technical Skill
・対人スキル Human Skill
・概念化スキル Conceptual Skill

●教育的瞬間
・内定から入社3年目程度までの新入社員期間
・新しいメンバーで新規プロジェクトが立ち上がる時
・出世や異動の前後
・人材が仕事に行き詰まり、途方にくれている時
・人材同士のぶつかり合いが度を超えてしまった時
・中途入社の入社前から入社後3ヶ月程度の期間

●対話の種類
・雑談=自由なムード +たわむれ
・対話=自由なムード +真剣
・議論=緊迫したムード+真剣

●マネージャーの機能
・理念実現のために、組織長をとして部下を従え、
 必要に応じて利害の異なる社内外の人々と連携しつつ、
 経営者に与えられる組織目標を実現する者。
・機能1:個の力
・機能2:指示
・機能3:報告(経営者への出し方、部下からの引き出し方)
・機能4:社内外の個人や組織との連携
・機能5:組織力の強化(部下の育成、業務効率の向上)

●修羅場の経験
・今までの自分のやり方の不備を自覚すること。
 1.業務上の大失敗
 2.昇進の遅れや降格
 3.部下の問題
 4.新しいキャリアへの挑戦
 5.個人的なトラウマ

●教材を魅力的なものにする指針 ARCSモデル
・Attention 注意、学ぶ人の注意を引きつける
・Relevance 関連性、役立ちそうだなと感じる
・Confidence 自信、自分にもできそう
・Satisfaction 満足感、受けてよかった

●熟達の5段階
・初心者 原則を理解しつつも、状況による使い分けができない。
・見習い 状況に応じた対応ができるものの、シニアの指導が必要。
・一人前 ルーチンであればすべて一人でこなせる。
・中堅所 微妙な状況の違いや、例外への対処などもできる。
・熟達者 状況を的確に判断し、直感でも正しい判断ができる。

●チーム・ビルディング
1.形成期 意義、目的の模索
2.混乱期 立ち位置をめぐる意見の対立
3.統一期 お互いの意見を受容し、役割分担や責任の明確化
4.機能期 一体感が形成され、組織の力が発揮する
5.解散期 目的の達成、その他の制約条件によって、解散する

・チーム・ビルディングのコツは、混乱期を早く通り抜けつつ、
 チームの統合を目指すこと。