考えなしの行動
読みました。
- 作者: ジェーン・フルトン・スーリ,IDEO,森博嗣
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2009/06/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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IDEO に勤めていた Jane Fulton Suri さんの著書。
本文よりも、訳者である森博嗣さんのまえがきが秀逸だった。
デザインとは何か、デザイナーとは何者か、をズバリと描写されている。
この本の内容を実践した人たちの写真がFrickrでいろいろアップされているのですね。
http://www.flickr.com/photos/tags/thoughtlessacts/
●デザインとは何か
・日本人の多くは「デザイン」という言葉を誤解して認識している。
機能的な理由ではなく、好き嫌いの問題という意味。
・デザインとは、設計、削る、最適化、合理化、データを解析して決定すること。
・飾りとかファッションでない領域こそが、デザインの対象。
・デザインには、なんらかの「発想」がなくてはならない。ここが人間の仕事。
・新たな「視点」を見つけなければ、自分のデザインは生まれない。
●本書について
・デザイン訓練のために作られた「ドリル」。
・本書のキーワードは「人間観察」。
・本書が語るのは、2点。
1.着眼
自分の目をどこに向けるか。
他人の目(TV、映画、本)ではなく自分の目を持つ。
2.発想
目をつけるだけではなく、そこから考える。
上手くすれば「ヒラメキ」を掴むことができる。
・どこに着目するか、それが人の力。
・「着眼」「発想」はデザインの最初の1%。
・このあとに「工夫」という99%の労働が控えている。
・最初の1%が個人技なのだ。
・デザイナーが見ているのは「もの」ではなく、それを使う人、それを感じる人たちである。