問題解決の実学
読みました。
- 作者: 斎藤顕一
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/08/04
- メディア: 単行本
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本文は、問題解決のアプローチについて、順序立てて分かりやすく書かれており、非常に参考になる一冊です。
特にチャート化についての解説、チャート化の重要性は得るものが大きかったです。
●問題解決のアプローチ
1. 本質的問題の発見
2. 問題解決方法の見極め、インパクトのある解決法を考える
3. 成果の実現、仲間をつくるために説得する
●本質的問題の発見
・本質的問題の発見には、仮説思考が必要
・データだけを眺めていても、何が起こっているかを正しく理解することはできない
・形にすること(チャート化、棒グラフ、折れ線グラフ)
・関連性のあるチャートを共通項でグルーピングする、フレームワークで分類する
●問題解決の原理原則
・よい情報があれば、よい分析ができる
・正しい質問をしなければ、正しい答えは得られない
●仮説思考を習得する
・人は思い込みの動物。思い込みを排除して客観的に考えることが必要
・仮説とは、頭の中で思いつくものではない。限られた情報やデータを理解し、組み立てるもの
・客観的に考えるとは、論理的に考えること
・当事者の話を聞いたり、事実を分析したり、分析結果から類推したりすること
●仮説の作り方
1. インタビューであたりをつける
2. 身近な情報を収集してチャートを書く
3. 帰納的にまとめあげる
●3つのCの情報を収集する
・3Cを理解し、必要な情報を選別する
・「流れで市場を見る」成長市場か、衰退市場か
・市場を見るとは、売上チャンスを発見すること、将来顧客の発見
・戦略的顧客セグメンテーションは、顧客の行動をじっくりと観察することによってしか分からない
●データをチャート化して考える
・数字をチャート化して、そこから考えることの意味を理解する
・類推することに慣れる
・チャート作成の基本ルールを理解する
●分析とは
・数字をチャートに置き換え、なぜこうなるのか?と疑問を持つことから始まる
・疑問の解を見つけようとして関連情報をチャート化し、そしてまた考える
●チャートを書くルール
・1つのチャートには関連性のあるグラフ1点を入れ、一つのメッセージで表現する
・タイトル、単位、時間軸などの必須項目をおさえる
・チャートの項目数を絞り、網掛け、時間軸を工夫する
●フレームワークで問題点を明確にする
・フレームワークとは、情報を整理するための考える軸、論理的に考えられたもの
・たくさんある既存のフレームワークに慣れる
・情報を整理するフレームワークを状況に合わせて、考え出す力をつける
●解決の方向性を決める
・会社の状況次第で、解決の方向性は大きく異なることを知る
・本質的問題を発見すれば、その裏返しの取組でも成果は出る
●インパクトのある取組とは
・取組を提案して実行した結果、大きな変化を促して成果をあげること
●解決策を具体化する
・顧客を知ることの重要性と顧客セグメントを発見する方法を理解する
・バリューチェーンをどのように強化すればいいかを考える
・事業ドメインを広げて売上を上げる方法を知る
●成果を上げる仕組みと仕掛けをつくる
・優れた企業変革の施策であっても、阻害要因を排除しない限り、絶対に改革は成就しない
・最大の阻害要因は、人。総論賛成、各論反対
・自分のテリトリーである拠点は自分の権限が及ぶ範囲であり、それを排除する提案は許せない
・会社全体のことよりも、自分のテリトリーを守るほうが重要