すぐれた組織の意思決定
読みました。
- 作者: 印南一路
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 1999/04
- メディア: 単行本
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前書は大変読みやすかったのですが、これは学術書的な文体でやや読みづらい印象です。
前書が「個人の意思決定」、本書が「組織の意思決定」、2冊合わせて読むことで、意思決定に関する全体的な視座が得られるのではと思います。
●何にもとづいて意思決定しているのか
・2つの認知モデル。「世界モデル」と「価値モデル」
●すぐれた意思決定をするには
・「世界モデル」を改善する、より現実の本質を捉えた世界モデルを構築する
・「好み」に忠実な意思決定をする
・目的にそった意思決定をする
・すぐれた選択肢をつくる、選択肢は与えられるものではなく、つくるもの。それも複数つくる
・プロセスに留意した意思決定をする
●なぜ組織をつくるのか
・経営とは、複数人の資源/能力を結合し、共通の目標を達成する諸活動
・組織とは、共通の目的を持った人々の、意識的な分業と調整の仕組み
●分業が生産を高める理由
・仕事を限定され、その仕事を生涯の職業とすることにより、技能を向上させることができる
・分担した仕事を持続させることができる
・個々の作業を幅の狭いものにし、それぞれの動作を単純なものにする
・仕事を効率化させるための道具や機械の工夫と発明を導く
・それらの道具や機械がさらに作業を分割、単純化させ、新たな道具を生み出す原動力となる
●組織影響力
・外的プロセス。他の意思決定者から命令の形で、意思決定に直接影響を与える
・内的プロセス。
●意思決定の定型化のメリット
・スピードアップ
・行動の予測可能性、可視性を高め、意思決定の調整を効率化する
・意思決定の範囲を限定し、その範囲に精通することで、個々人の意思決定能力が向上する
・意思決定のプロセスを組織構成員に教育、訓練することが容易になる
・マニュアル、慣習として組織に残り、合理性が推進される
・余った時間を、新しい意思決定に使うことができる
●戦略的意思決定
1. 戦略的意思決定
・企業の目標達成を最適度に可能にする方法。資源の転化のプロセスを方向づけること
・企業目標の確定→内部評価→外部評価→シナジーと組織機構に関する決定→優先順位の設定→下位の意思決定
・特徴として、
構造化されていない問題、
手法が適応的探求、
中長期にわたる継続的な意思決定、
学習が難しい意思決定政治的な意思決定としての性格を帯びる
2. 管理的意思決定
3. 業務的意思決定
●パーキンソンの法則
・組織の肥大化
・管理職は、競争相手よりも部下を増やしたがるもの
・管理職は、互いに仕事を作り合うもの
これからの思考の教科書
再読。
これからの思考の教科書 ?論理、直感、統合ー現場に必要な3つの考え方?
- 作者: 酒井穣
- 出版社/メーカー: ビジネス社
- 発売日: 2010/09/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 8人 クリック: 244回
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不思議なもので、最初に読んだ時とは、気になるポイントが全く違うらしく、同じ自分の脳なのに面白いものです。
●ロジカルシンキングとは
・考えるためのフレームワークではない
・思考の負担を減らすらめの道具である
・同じ事実が与えられれば、ほとんど何も考えなくても、同じ結論を導くことができるスキル
・同じインプットから、同じアウトプットを出すためのスキル
・重要なのは「いかなる事実があるか」という情報のインプット
・ロジカルシンキングのスキルがある人材同士は、コミュニケーションにおいて「事実の交換」があれば事足りるので、非常に効率的
・漫才のツッコミ、理性
●ラテラルシンキングとは
・企業が生き残るために必要な差別化をするには「ひらめき」が求められる
・そうした直観を刺激する思考法がラテラルシンキング
・漫才のボケ、感情
●クリティカルシンキング(批判的思考法)
・ロジカルシンキングから身を守る方法
・反対意見を持つ
1.事実に曖昧なところはないか?
2.結論に具体性が欠けるところはないか?
3.ロジックに独断的なところはないか?
4.ロジックに飛躍はないか?
●問題を発見する
・ビジネスにおける問題は、目的地(あるべき姿)と現在地(現状)のギャップのこと
・問題発見は、問題解決において、最も難しいステップ
エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第2回目
山崎和彦先生とロフトワークスさん主催の「エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ(全3回)」の第2回目です。
前回はこちら。
エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第1回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130212
●前回からの復習、アイデアを発想する
- エクスペリエンスマップからの気づきを見つける
- リードユーザーの価値を探る
- このユーザーにとっての、うれしいプロダクト&サービスを発想する
●アイデアを拡げる、クリエイティブジャンプする
- アイデア発想は「砂金採り」に似ている。手当たり次第掘っても砂金は見つからない。そもそも金のないところを掘っても意味がない。
- まずは広範囲に掘る、目星をつける。砂金のありそうな場所を徐々に絞り込んでいく
- 人は長年生きていると知恵がつき、知らず知らずのうちに自分のフレームワークで物事を考える、同じ場所をぐるぐる回る
- 就職すると会社の、部署のフレームにハマってしまう、会社の価値観に染まってしまう
- 何かを大きく変えようとするとそのフレームがジャマになる
- 今回は「リフレーミング」という発想法にチャレンジ
(参考情報:山崎先生の授業から)
2012年度 千葉工業大学 情報デザイン演習3 11月 2012
http://cit2012johoudesignensyu3.blogspot.jp/2012_11_01_archive.html
「発想ブートキャンプ」7つの発想法
●リフレーミング
- エクスペリエンスマップを見ながら、意味のリフレーミング、状況のリフレーミングをして発想する
- リフレーミングとは、既存のフレームを壊すこと
- 同じことでも、観点を変えると、良くも悪くもなる
- フレーミング:日常的な観点で状況を変える
- リフレーミング:新たな観点で状況を変える
- 意味を変えてリフレーミングする
- 状況を変えてリフレーミングする
例:目覚まし時計(状況のリフレーミング)
- 朝起きるため(大音量、時間が絶対に遅れない、正確)
- 気持ちのいい朝の目覚めのため(女性の声、気持ちの良い光、休日にゆっくり起きる)
例:電車が遅れる(意味のリフレーミング)
- 困った
- 事故に合わなくてよかった
例:メガネ
- (技術視点)軽くする、安くする、早く作る
- (顧客視点)装着していることを感じさせない
参考図書:
- 作者: 多木陽介
- 出版社/メーカー: アクシス
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
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●バリューシナリオを作る(2バージョン)
(アイデアのピックアップ方法、質問の仕方)
- それらのアイデアをつなげてシナリオをつくる、ユーザーの価値を満たすシナリオを作成する
- リードユーザーにとっての価値を考え、その人にとってうれしいと思われるシナリオを考える
- シナリオを2つ作る。「ここまでできたらスゴイというシナリオ」と「うれしいシナリオ」
- 今まで書いたポスイットを時間軸に沿って並べ替え、貼っていく
- シナリオとは、キャラクターという対象ユーザー(リードユーザー)がいて、いつ、どこで、どういうアクティビティがあり、どのような価値につながっているのかを表す。ある時間軸に沿って、誰が、どうしていくのか
- 模造紙に描き出す
- シナリオを視覚化する、スケッチする
- 「シーン」と「モノ」という2つの視点でスケッチを描きだす
- どういう環境か。使っているデバイス、サービスはどのようなものか
- ストーリーボードを使って、ユーザーの価値を発表する
●第2回目まとめ
- アイデア発想において、短時間にたくさんのアイデアを出すことが難しく、また自分のフレームワークを外すということもできなかったのではと感じる。このステップはもう少し時間を確保して丁寧にやりたかったのが本音。クリエイティブ・ジャンプを経験してみたかった。
- アイデア収束において、メンバー間でのやりとりが非常に難しい。妙な遠慮が生じてしまうのか、あまり価値のないアイデアで話し合いに時間をとられたり、優先順位をつけられなかったりと、やや不完全燃焼。
- 短時間のワークショップでは、十分な理解や納得を得られないまま、どんどん進んでしまうケースも出てきます。その中でも、自分のパフォーマンスがきちんと発揮できるよう事前準備と当日の気合いが必要だと思います…
●参考情報
下記のセミナーでは、より深く学ぶことでできそうです。
HCD-Net | 予告:2013年度HCD-Net教育セミナー「サービスデザイン方法論(全6回」
http://www.hcdnet.org/event/2013hcd-net6_1.php
●第1回目レポート、第3回目レポート
エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第1回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130212エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第3回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130312
エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第1回目
山崎和彦先生とロフトワークスさん主催の「エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ(全3回)」に参加しました。
ユーザーの本質的要求からビジョンを描き提案する - OpenCU.com
http://opencu.com/group/experience-vision
http://www.opencu.com/workshop/
●参加の動機
昨年読んだ「エクスペリエンス・ビジョン」の本、内容は盛りだくさんなのですが、独学だけでは十分な理解を得ることができませんでした。
エクスペリエンス・ビジョン: ユーザーを見つめてうれしい体験を企画するビジョン提案型デザイン手法
- 作者: 山崎和彦,上田義弘,高橋克実,早川誠二,郷健太郎,柳田宏治
- 出版社/メーカー: 丸善出版
- 発売日: 2012/07/13
- メディア: ムック
- 購入: 3人 クリック: 33回
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Smile Experience エクスペリエンス・ビジョンの実践的ワークショップ参加募集
http://kazkazdesign.blogspot.jp/2013/01/blog-post_24.html
公式サイトにはレポート(第1回目)もアップされています。
“まずは、おいしいエビちゃんを見つける”ことから。山崎和彦「エクスペリエンス・ビジョン」ワークショップレポート|OpenCU
http://www.opencu.com/2013/02/experiencevision01-report
ワークショップでは、エクスペリエンス・ビジョンの著者のお一人であるリコーの早川さんや、ロフトワークの方がサポートメンバーとして参加されていて、なんとも豪華な布陣でした。
●山崎先生から
- 今回はテンプレートの枠にがっちりはめたワークショップにはしたくない
- 基本的なことは最初に説明し、あとは参加者のみなさんがそれぞれに考えてもらえるものにしたい
- 日本におけるデザインの問題は、デザインが「デザイナーのセンス」という言葉でブロックボックス化していること
- デザイン手法、デザインプロセスを活用して、日本の中でもっと広く色々な場面でデザインを活用してもらうべき
- 大学においてもプロダクトデザインをどう学ぶか、について体系化されていないことも問題
- 教科書のように使ってもらうために「エクスペリエンス・ビジョン」という本を作った
- 「エクスペリエンス・ビジョン」のマークは「えび」。美味しいエビ
- ユーザーにとっての美味しい価値を作る→それが「エクスペリエンス・ビジョン」
- これまでの商品開発は、顧客の直接的なニーズを見ていた
- 問題解決型アプローチ、ユーザーニーズをまじめに聞く、カイゼンの繰り返し、使いやすい良い品質のものを作る
- ただ近年は、上記の流れとは全く違うプロセスやフレームワークからヒット商品が生まれている
- これからは、もっと上からの視点で見る、今まで見えなかったものを見てみる必要がある
- ユーザーが言っていることではなく、本質的に求めている価値を見つける
- ビジネスにおいては、会社の直近の利益ではなく、本質的に目指している価値を見つける
- ユーザー視点、ビジネス視点の両方を持つ。ビジネスモデルジェネレーション
- 提案型アプローチ
- 目標設定をして、ユーザーの本質的を探る。ビジョンを考え、クリエイティブジャンプ、発想をする。具体的な形に落とす。評価する
- どのようにしてユーザーの本質的な欲求を見つけ出すか、これが難しい
- そのためには多様な人と問題解決に取り組む。情報を共有化する。そのために視覚化する
- 全3回のワークショップで一通りのプロセスを回してみる、体験してみる
●エクスペリエンス・ビジョンWSの進め方
- 第1回目:エクスペリエンスビジョンの理解、ユーザーの本質的価値を探り視覚化
- 第2回目:ビジョンを見える化する、シナリオとスケッチ手法、体験的な発想をする
- 第3回目:ビジョンの形を見える化する、プロトタイプ化、ビジネスモデルの具現化
- 「自分が大切にしていること」を紹介する
これが今回の提案の最初のとっかかりになります。この時は気づきませんでしたが、ここが最後の最後まで提案内容に影響を及ぼす部分です。
●リードユーザーとテーマを決める
- 各人の「自分が大切にしていること」をふまえて、グループで一人、リードユーザーを決める
- 「自分のビジョンを助けて欲しい」と思っている人、全3回のWSに参加できる人を選ぶ
この「リードユーザー」が今回の提案のターゲットユーザーになります。この人のビジョンを助けるための提案を考えていきます。
●リードユーザーインタビュー
- 選出したリードユーザーに対して、インタビューを行う
- インタビューで聞いたことをどんどんポストイットに書き出す
- リードユーザーの言葉をそのまま書くこと
(インタビューのポイント)
- ラポール(信頼感)の形成
- オープンマインド
- 大事なこと、大切なことは何かを聞き出す、見つけ出す
- コンテクスト聞く
- 共感する
●事象、潜在ニーズ、本質的要求を書き出す
- ポストイット(発言録)を模造紙に貼っていく
- 3つのレイヤーに分ける
- (下段)リードユーザーが発言したこと
- (中段)そこから考えられること。このユーザーのやりたいことは何か?
- (上段)その人の本質的要求、価値は何か?
分析する上での注意点として、リードユーザーが発言したことは必ずしも真実ではない(かもしれない)、とのこと。
またこのワークの中では、上段の本質的要求までを書き出すことは困難でした。
●エクスペリエンスマップを作る
- マップ化する、物事を見えやすくする
- 縦軸と横軸をつくる
- 横軸は「時間」マクロ(年)かミクロ(分)か。過去、現在、未来。
- 縦軸を何にするか?これが難しい。各グループで考える。環境軸(場所)、人間軸(五感、感情)、等
- 縦軸はリードユーザーの「価値」にするといいかも
●発表
- エクスペリエンスマップを使って、発表する
私のグループではリードユーザーが発表してしまい、これは失敗でした…。リードユーザーでない人を発表者にすべきでした。
●第1回目まとめ
- 大事なことは、自分のフレームワークを外すこと
- インタビューにおいては、他人の考え方を知る、理解する、その人への迫り方を考えること
●参考情報
下記のセミナーでは、より深く学ぶことでできそうです。
HCD-Net | 予告:2013年度HCD-Net教育セミナー「サービスデザイン方法論(全6回」
http://www.hcdnet.org/event/2013hcd-net6_1.php
●第2回レポート、第3回レポート
エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第2回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130226エクスペリエンス・ビジョン ワークショップ 第3回目
http://d.hatena.ne.jp/kahusu/20130312
意志力革命
読みました。
意志力革命 目的達成への行動プログラム (Harvard business school press)
- 作者: ハイケ・ブルック,スマントラ・ゴシャール,野田智義
- 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
- 発売日: 2005/03/24
- メディア: 単行本
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いかにビジネス目標を達成する行動ができるか、リーダー、マネージャー、経営トップは何をすべきかについて書かれています。
●挫折、断念
・過去を振り返る。現状を大幅に変えるようなプロジェクトといった、会社にとって何か価値のあることをするチャンスを見つけたものの、何らかの理由でそのチャンスを追い求めることはしなかった経験はなかったか。
・忙しかったのか、大きな障害にぶつかって断念したのか。
●マネージャーの仕事の問題
・自身を内省する余地がほとんどない
・不毛の忙しさ、決まったルーチン、表面的で意味のない行動、優先順位づけがあいまいな仕事がマネージャーの能力を奪い取る
・目的行動を伴う行動をとって成功するマネージャーと、失敗するマネージャーがいるのはなぜか
・リーダーは自ら手を汚して実際に行動する人でなければならない
●マネージャーの4つのタイプ
・一生懸命タイプ The Frenzied
・先延ばしタイプ The Procrastinators
・超然タイプ The Detached
・目的意識タイプ The Purposeful
●マネージャーに意志の力を発揮させる3つの条件
1. 行動するにあたって十分な自由が与えられること
2. その行動をサポートする組織プロセスがあること
3. その行動を賞賛すること
●目的意識を伴う行動をとる人の2つの特徴
1. エネルギー
2. 集中
●エネルギーを引き出すには
・自分の目標を見つける
・目標を明確に定義する
・目標達成のための自分の能力に対する自信を深める
・否定的な思考を取り除き、前向きな考え方や感情を育てる
●集中するには
・頭の中に自分の意図を描く
・個人的なコミットメントをする
・問題の所在を整理する
●モチベーションと意志力の違い
・モチベーションは、外部からの刺激、報酬が得られるという期待が誘因。環境変化や内面の嗜好変化に影響されやすく、不安定なもの
・意志力は、決定的な一歩を踏み出すこと。ある特定の意図に対して個人的な深い愛情を感じることでしか生まれないコミットメント
・直面するチャレンジが困難かどうか
・やり慣れた容易な仕事に人の意志力はいらない
・野心的な目標、長期的なプロジェクト、大きな不確実性、猛反対
●目的意識が持てない3つの罠
1. 圧倒される要求
2. 耐えられない制約
3. 模索しない選択肢
●アクションバイアス 経営トップからリーダーのための6つの戦略
1. マネージャーが自分の意図を頭の中にイメージして描く手助けをする
2. マネージャーに障害を覚悟させる
3. マネージャーに自分の相反する感情と対峙させる
4. 選択が可能な風土を創り出す
5. 自己規制システムを築く
6. 海へ漕ぎ出したいという願望を創り出す
超!部下マネジメント術
読みました。
超!部下マネジメント術-1/3の時間と労力で人が育つ!インストラクショナルデザイン-
- 作者: 石田淳
- 出版社/メーカー: インデックス・コミュニケーションズ
- 発売日: 2009/01/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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インストラクションデザインといってますが、行動科学マネジメントと同義でしょうか。
人に何かを教える際に「知識」と「技術」を分けるというくだりには、なるほど〜、と思いました。
●部下育成の課題
・部下が仕事できない、育たないのは、教え手(リーダー)の側に責任がある
・問題は「教え方がよく分かっていない」
・新入社員=自分と同じようにヤル気もスキルもある、という勘違い
●インストラクション(指導)とは
・誰かに何かを教えて、望ましい行動へ導くこと
・学びを支援するために様々な活動の集合体
●インストラクショナルデザインとは
・部下を育成するためには、そのための「教え方」を学ぶ必要がある
・教育効果を高める方法論がインタラクショナルデザイン
・部下に必要な知識、技能を教え、それを日常の業務の中で継続、実行させるための指導設計をつくること
・部下を育成するための明確な設計図をつくる
・その設計図にそって指導を行えば、育成の効果、効率が格段に高まる
・育成設計は一度作っておくと、どの部下に対しても使える
●部下育成の2原則
1. 部下は常に正しいが大原則
2. すべてのインストラクション(指導)は、言葉やビジュアルで表現した具体的な行動に落とし込む
●インストラクション3分類
1. 知識
2. 技術
3. 実践、継続
●ADDIE モデル
・Analyze 分析
・Design 設計
・Develop 開発
・Implement 実施
・Evaluate 評価
●教え手と学び手の情報格差
・「ちゃんと勉強しないと高校に入れないわよ」
・親→経験あり、息子→経験なし
・息子は自分自身の現状と高校受験合格という目標の間にあるギャップが分からない
●自動車教習所
・定められた課程をすべて修了すれば、誰でも運転技術を身につけることができる
・「どのような内容を、どの順序で教え、どのくらいの回数トレーニングすれば、必要な運転技術を身につけることができる」という明確な仕組みが用意されている
●設計図づくりのプロセス
1. インストラクション(指導)のゴールを設定
2. できる人の行動をとことん分析する
3. 事前テストをつくる
4. インストラクション(指導)する範囲を決める
5. 事後テストをつくる
●ガニェの9教授事象
1. 学習者の注意を喚起する
2. 学習者の目標を知らせる
3. 前提条件を思い出させる
4. 新しい事項を提示する
5. 学習の指針を与える
6. 練習の機会をつくる
7. フィードバックを与える
8. 学習の成果を評価する
9. 保持と転移を高める
●よりよい指導のための4つのポイント
1. 意味のある行動をさせる
2. 望ましい行動はすぐに強化する
3. 考える時間を与える
4. 理解を確認する声がけ
教える技術
再読。
- 作者: 石田淳
- 出版社/メーカー: かんき出版
- 発売日: 2011/06/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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でも、こちらでしか書いていない事もあるので悩ましい限りです。
●部下育成、教育の課題
・古くからの「仕事は細かく教えてもらうものではなく、盗んで覚えるもの」という考え方
・企業に求められる人物像が大きく変化していること
・社員たちの価値観の多様化
●行動科学マネジメントの特徴
・いつ、誰が、どこで、行っても同じように成果がでること
・教えるとは、相手から望ましい行動を引き出す行為
●ABCモデル
・Antecedent 先行条件(行動の直前の環境)
・Behavior 行動(行動、発言、振る舞い)
・Consequence 結果(行動した直後に起きた環境の変化)
●行動を強化するには
・上司から褒められること、上司から認めてもらうこと
●叱る、怒るの違い
・叱るとは、相手の行動を改善する必要があるときに、それを指摘あるいは要求する行為
・叱る対象は、その人の行動。人格や性格を叱ってはいけない
・怒るとは、自分が掲げている目標と現状との間に大きなギャップがあり、そのギャップを埋めるために打ち手が見つからないときに抱える感情
●男女の教え方の違い
・差別はしないが、区別はする
・相手の特性や立場に合わせた配慮や気遣いは、相手に対する敬意
●教えるポイント
・覚えてほしいキーワードは穴埋め式で書かせる
・考えてほしいときは自由記述
●セミナー、ワークショップ、勉強会の構成
・基本6:応用3:発展1 の法則
・90/20/8 の法則
研修は90分以上連続して続けない、
20分ごとに形式を変えたり、ペースを変える
8分ごとに参加者を研修に参加させる
●今日の一枚